gorgonzomaの日記

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0歳8ヶ月の娘が川崎病にーまとめ

9日間の日記を書いてきましたが、そのうちの有益そうな情報だけピックアップ(+α)してまとめます。

 病気 >0歳8ヶ月の娘が川崎病にーまとめ

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目次

  

1. 川崎病とは

川崎病については様々なところで詳しく説明されていますが、その中でおさえておきたいと思った内容は以下の通りです。

①どのような病気か

・全身の血管に炎症がおきる病気
・年間で約300人に1人が発症(0~4歳)(*1)
    (→4歳になるまでに約70人に1人が発症)
・原因不明だが伝染はしない
早めの対処(炎症を抑えること)が重要(*2)

②早めに対処しないとどうなるか

・様々な臓器に合併症を起こす可能性が
・特に重症化するのは「心臓」の合併症

③心臓の合併症とは

・冠動脈(心臓の血管)がこぶのように拡大
 →血液の流れが悪くなる
 →心筋梗塞狭心症などのおそれ
 →後遺症が残ってしまう可能性がある

 (*1)  参考:川崎病患者数

2015年:計16,323
 罹患率 330.2人(302人に1人
2016年:計15,272
 罹患率 309.0人(324人に1人)  
罹患率=0~4歳の10万人あたりの患者数
※黒字部分については「第24回川崎病全国調査成績」より
 

 (*2)  早めの対処とは

冠動脈に変化が起こり始めるのは発症から10日以降のため、発症から9日以内に炎症を抑えること(=治療を開始し効果があらわれた状態)が重要となります。

薬の効果が表れるのは通常1~2日のため、発症から7日以内の治療開始が望ましいとされていますが、薬の効果があらわれない場合なども考慮すると発症から5日以内の治療開始が望ましいとするサイトもありました

 

2. 後遺症になる確率と致命率

治療の進歩により、現在では後遺症の発生頻度や致命率は著しく下がっています。

  後遺症発生率 致命率
1983年 16.7% 1%以上
2010年 3.0% 0.04% 

(参考:川崎病心臓血管後遺症の診断と治療に関するガイドライン(2013年改訂版)) 

この数値に、治療開始時期の概念はありませんので、治療開始が遅れた場合にはもう少し確率が上がるのだと思われます。

また治療をせずに放置した場合には1983年の数値になると思われます。

軽視せずに、早めに病院で治療を行うことが重要です。

 

3. 川崎病の症状

川崎病の症状について記載します。①主要症状については大体どこにでも書いてありますが、②その他症状については、書いていなかったり一部のみ書いてあったりするサイトが多かったです。また③各症状の推移は人によって様々だと思いますが、参考までにうちの娘がどうであったかを記載します。

 

①主要症状

川崎病と判断するための症状です。このうち5つ当てはまると川崎病と診断されます。

・高熱が5日以上続く
・両目が充血する
・唇が赤くなる、舌がぶつぶつになる
・発疹が出る
・手足の指が赤くなる、腫れる
・首のリンパ節が腫れる

※該当するのが4つ以下でも川崎病と診断される場合はあります(「川崎病不全型」と呼ばれます)

 

②その他の症状

主要症状以外の、川崎病にみられる症状です。必ず発生するというものではありません。

・BCG跡が腫れる
・機嫌が悪い
・ぐったりする
・食欲がない

・下痢や腹痛が起こる
・嘔吐する
・軽度の黄疸や鼻水が出る

・手足の指先の皮が剥ける(回復後)
 

③各症状の推移

娘の1日目~9日目までの症状推移です。

=症状がはっきりと出ている/=症状が少しでている/―=症状は出ていない 

項目 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 9日目 その後
AM PM AM





PM AM 退
PM



高熱
両目の充血
唇・舌の赤み
舌のブツブツ
発疹
手足の腫れ
首の腫れ





BCG跡の腫れ *1 *1 *1 *1 *2
機嫌が悪い *3
ぐったりする
食欲不振
下痢や腹痛
嘔吐
黄疸
鼻水
指の皮剥 *4

*1 まだ赤いけどかさぶたになっている状態
*2 15日目の時点でかさぶたがとれ始める
*3 17日目で遂に一日中ニコニコしだし完治を感じる
*4 16日目あたりから剥け始める

 

4. 川崎病の治療法

娘の場合は「アスピリン」と「免疫グロブリン(ガンマグロブリン)」の併用で治療が行われました。現在、多くの場合がこの方法で治療されるようです。

アスピリン

・1日1回服用する(飲み薬)
・期間は退院後1ヶ月程度まで(*1)
・解熱する効果
・血管の炎症を抑える効果
・血液を固まりにくくする効果 

免疫グロブリン

・少量ずつ点滴で投与する
・期間は1日(*2)
・全身の炎症を抑える効果

(*1) 後遺症が残った場合は長期間服用
(*2) 効果が出なかった場合には追加投与の場合もある

 

5. 突発性発疹川崎病の違い一覧

私の場合、最初は娘の病気が「突発性発疹」だと思っていたので、途中で「川崎病」を疑いだしたときに、この2つを比較しました。その際、比較してくれているサイトを見つけられずに手間がかかったため、結果をここに記載しておこうと思います。

細かいことを色々と書きますが、とりあえず『発疹のサイズが大きかったら「突発性発疹」ではない』ということを全員に知っておいてもらいたいです。

項目 突発性発疹 川崎病
体温 38℃以上 38℃以上
高熱の日数 3~4日 5日以上
高熱時の様子 元気(*1) ぐったり
機嫌 高熱時 良い(*1) 悪い
解熱後 悪い 悪い
発疹 出る時期 解熱時 発熱時
サイズ 数mm~1cm いろいろ
充血(*2)
鼻水(*2)
赤い(*2)
ブツブツ(*2)
首(リンパ) 腫れる(*2) 腫れる(*2)
手足 指先 腫れる(*2)
腕(BCG跡) 腫れる(*2)
その他 あり(*2)
嘔吐 あり(*2)
下痢 あり(*2) あり(*2)
黄疸 あり(*2)

(*1) 元気で機嫌の良いことが「多い」とされている
(*2) 必ずこの症状が発生するとは限らない

特効薬のない「突発性発疹」は、ただ解熱を待つという対処になるので、実は「川崎病」なのに「突発性発疹」だと思い込んでいると、対処が遅れてしまう可能性があり危険・・・。ということで、比較、なかなか重要だと思います。

  

6. 入院について

入院期間と入院費についてです  

①入院期間

サイトによって書いてあることが違っていて難しいのですが、薬の効果が問題なく出ている場合には、一般的に1、2週間前後で退院できる、という内容のものが多かったように思います。病院によって基準が異なる場合や、患者の年齢により前後する場合もあるようです。娘の場合は5日目(満4日)での退院でした。

薬の効果が出なかったり、経過が良くなかったりする場合には、1ヶ月前後になってしまうこともあるようです。

 

②入院費(自己負担額)

入院費(自己負担額)は、乳幼児医療費助成制度のおかげでとても安いです。大抵は食事代のみで、地域によっては食事代すらかからないようです。私の住んでいる小平市は前者で、自己負担は1食500円程度の食事代(=合計数千円)のみでした。安い。なおどの地域においても、差額ベッド代ついては自己負担のようです。

 

7. 退院後について

退院後は、すぐにこれまで通りの生活に戻るというわけではありません。退院時とその後の診察時に4点の指示を受けたので、内容について記載します。もちろんこの限りではないと思いますので、あくまで娘の場合はどうだったかという内容になります。 

①人混みを避け安静にする
アスピリンを服用する
③予防接種を控える
④定期的な検査を行う
 

①人混みを避け安静にする

まず、人混みを避け安静にするように指示されていました。期間は退院から2週間後まで(退院後の診察時まで)でしたが、なぜ2週間だったのか確認し忘れました・・・。でも私なりに完治を感じた(娘の機嫌が完全に治った)のが退院から1週間以上後だったので、2週間というのが完治の目安なのかもしれません。

 

アスピリン服用

1日1回のアスピリン服用を指示されました。退院から1ヶ月間です。退院から2週間後の検査で異常がなかったため、そのときに既に処方されていた分(退院から1ヶ月分)を飲みきったら終了とのお話をいただきました。

 

③予防接種を控える

予防接種は免疫グロブリン(ガンマグロブリン)」を投与してから2ヶ月~11ヶ月間控えるように指示されました。2ヶ月~11ヶ月の詳細は以下の通りです。

・不活性化ワクチン   : 2ヶ月間
・生ワクチン(麻疹以外): 6ヶ月間
・生ワクチン(麻疹)  :11ヶ月間  
控える理由については、免疫グロブリン(ガンマグロブリン)が多くの抗体を含んでいるためとのことでした。多くの抗体を含んでいることで、ワクチンによる反応が抑制されてしまい、予防接種の効果が出ない可能性があるそうです。
ぐぐぐ。ただでさえややこしい0歳1歳の予防接種スケジュール。これは痛い。
 

④定期的な検査を行う

定期的な検査についても指示されました。検査内容は心電図とエコーで心臓の状態をチェックするというものです。異常が見られなければ、2週間後、3ヶ月後、半年後、1年後と、徐々に間隔があくとのことでした。

後遺症がないのになぜ検査が必要なのかと疑問だったのですが、川崎病にかかった患者さんは、若い年齢で動脈硬化になりやすいのではないかと言われているためのようです。怖い。

 

8. 最後に

以上、川崎病を経験したことで得た情報でした。掘り下げるとまだまだあるのですが、専門ページはたくさんありますし、私の目的は親が気になることを簡単にまとめるということだったので、これで良しとします。

ところで川崎病が発見されたのは1967年です。まだ51年しかたっていない。川崎病の患者さんは主に0~4歳なので、当時の患者さんたちは主にまだ50代ということですよね。その後については未知・・・。娘にきちんと伝えていけるように、川崎病に関する話はウォッチしていかなくてはと思いました。

 

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